アルプスから高尾山

スイスに数年だけ住んで帰国したての主婦が思う日本とスイスのいいとこ悪いとこ。

なれそうでなれないミニマリスト

ズボラで面倒くさがり屋な私は、気づけば毎日のように同じ服を着ている。
もともと服は嫌いでないし、着るものもそれなりに選んで自分が着ていて心地よい服を着るようにしている。
ベーシック命。

汚れていなければ2日3日同じジーパンを履き続けることに抵抗がない。
洗濯したものを畳むのが面倒なので干してあるものからピックアップしてそのまま着る。

こんなことを繰り替えしていたら、幼稚園の送り迎えで偶然1日置きに会うことが続いた他のママさんに
「この人、毎日同じ服着てる・・・ げ。」
と思われても仕方がないな。
っていう人のできあがり。



最近よく目にするワードがある。
ミニマリスト
最小限のもので生活するという意味らしい。

私は毎日同じものばかり着て、ほとんど着ない服を山ほど持っていた。
この数年間で国をまたいだものも含め何度か引っ越し、その度にふるいにかけたがまだしつこく居残っている服たちがある。
同じものを着つづけているんだから着ないものを捨ててしまえばいいんじゃないか。

ミニマリストになれるポテンシャルは十分にありそう。
ミニマリストの引っ越し、ラクそう。

そう思って手を出した。
“こんまり”こと、片付けコンサルタント近藤 麻理恵の本に。


この本を読んだタイミングは不幸なことにスイスから日本へのすんげー大変だった引っ越しの後。




前に出会っていたら良かったのにね。
でもきっと大変な思いしてなかったらわざわざAmazonで買ってまで読まなかったかもね。

船便で送った引っ越しの荷物が3ヶ月かかってやっと到着し、本を読み終えたばかりで“こんまりモード”だった私は、着いたばかりの荷物を漁った。
そしてときめかないもの認定を受けた服や雑貨、ダンボール2箱分に別れを告げた。


そして、この厳しい審査をギリギリのところで突破したサバイバーたちがいる。
こんまりは『ときめくもの』であれば使用頻度が低くても持っていていいと言ってくれたから。

そんな、きっとこの先そんなに使わないけど一緒に人生を歩んでいこうと決めた私の『ときめく殿堂入りアイテム』をご紹介しよう。



1、 ギター

遡れば中学生のころから音楽大好き。
ギター弾けるのってかっこいい。
そう思いながら大学生になった私は、バイト代をはたいて初心者用とおすすめされたアコースティックギターを購入。
その後ギターを背負って友人宅に居候し、置き去りにして私は新居へ引っ越し。
あまりに触っていなかったので存在を忘れていた。
数年後にその存在を思いだし友人にその後のギターの行方を尋ねたところ、彼が引っ越したときに捨ててしまったと。

そして今の旦那と結婚し、ある日そんな昔の思い出話を語っていたら、その数日後に訪れた私の誕生日に彼がプレゼントしたもの、なんとギター。

いや、そんなに弾けないんだよって言うの忘れてた。
ちょっと弾けた時期もあった気がするんだけど、きっと古い思い出を美化してるだけだ。
何度か息子のためにジョン・レノンの『イマジン』を弾き語ってヒッピー母を気取ってみたけれど、息子がギターなんて物珍しいもの前に黙って聴いてるワケがなかった。
演奏妨害されてもうヤメた。

子育てが落ち着いたころにギター習うかもしれない。
あと10年は一緒にいようじゃないの。



2、 フランス語の本

ブロークンなフランス語を操ってフランスとスイスを渡り歩いてきた私。
もともと読書は好きだからそろそろフランス語の小説とか読めんじゃね?と子供向けのものを見ると買ってしまっていた時期があった。
映画にもなった『プチ・ニコラ』とか、私の人生のバイブルといっても過言ではない『星の王子様』とか他にも数冊が本棚を陣取っている。

『星の王子様』は日本語解説付きなのでまだたまに開いてみるものの、ニコラはまだ1ページ目。5年かかって1ページ。
あと5年持ったら2ページ目に進める。
よし。

外国語の本の不思議なところは、持っているだけで自分がこのくらいのレベルで話せるんじゃないかと錯覚させる力があること。
今夜から枕の下に置いて寝たら数年後にはフランス語ペラペラになるような気さえする。

ペラペラを夢見てあと数年はニコラに一緒にいてもらおう。




3、 ZARAのピッチピチのジーパン

これが一番この先使う可能性低い気がする。
だってピッチピチなんだもん。
スキニーはスキニーでも、今の私のサイズよりワンサイズ下のものなので、履くとサイドの縫い目が、イーーーーってなってる。
糸たちが切れてたまるかとチームワーク発揮して必死にこらえてる。

なんでそんなの未だに持っているかというと、今から9年前、初めてフランスのシャンゼリゼ通りに行ったときにそこのZARAで購入した思い出のジーパンだから。
何度となく捨てようと思った。
そしてこのジーパンを手にとる度に、シャンゼリゼのキラキラしたクリスマスのイルミネーションがまぶたの裏に蘇る。
ジーパンに別れを告げたらこの思い出も失ってしまう。
そんなの悲しすぎて無理。

フランスに来たばかりだった私は、自ら努力したのか初の海外1人暮らしに緊張したせいか理由はもはや忘れ去ったが通常の私よりちょっと痩せていた。
そしてその痩せた自分に合わせてジーパンを購入した。
半分は乳脂肪でできているフランスの食事で肉がついていく半年後の自分の姿なんてシャンゼリゼにいる女子の頭には無かった。


以上が殿堂入りした面子。
今後の私の人生の目標が決まった。


『フランス語ペラペラの痩せたギタリスト』


いや、これに比べたらミニマリストの方がなれそうな気がする。

子育てを無理やり楽しくする方法

スイスではフルタイムで働いていた私。
育児休暇を取って生後半年までは長男を家で見ていたが、その後は保育園に預けて仕事復帰した。
つまり、喋る我が子と毎日ずーっと一緒にいる生活というのは日本に引っ越して初めて体験した。

これが正直なかなか辛い。
新生児は喋らないが、あやして寝かせれば後は自分の時間が待っている。
たまに歯がない口を開けてニコニコ笑ってくれたりするのもかわいくて、幸せな時間。
 
しかし喋る子供は遊びたい。



「子供と四六時中一緒にいるのが辛いなんて思ってしまう私、母親失格だわ。」
なんて思い悩む人も多そうだが、以前、私が保健師の方に長男が次男を叩くのを止めなくて辛いと相談した際、私は育児に疲れた母と見られたのか、たまには思い切ってお子さんたちを預けてみてください!とアドバイスされた。
堂々と言おうじゃないか。
ずーっと一緒は辛いのよ!!

母親だって人間。
一人の時間が必要だと思う。


でも実際何が辛いのか。
言うこと聞かないからとかは置いといて。

そしてある日私は気がついた。
私がすごく飽きっぽいことが子供とずっと一緒に遊ぶことが辛く感じる大きな要因ではないかと。

実際、遊び始めはいつも楽しい。
でも毎日、そして一日中2歳の子供と遊んでいてもネタが尽きてしまう。
公園に行ったり外出したときはいいのだが、家で何をするかといったら、
本を読む
絵を描く
歌を歌う
電車や車であそぶ
基本はこれの繰り返し。

工作とか始めたら無限に遊べそうだが、まだ不器用な2、3歳児に家で工作させると汚されたりするのが心配だし後片付けも面倒なので、怪獣ズボラーな私は折り紙以外の工作はあまりしたくない。

絵を描くのも、息子は幼稚園や保育園では描いた絵を持ってくるのに私や旦那といると、
「新幹線描いて~」
アンパンマン描いて~」
と始まり自分で描けと言うと嫌がって駄々をこねる。
おかけで私はアンパンマンの主要キャラは参考資料なしで描けるようになった。

私にとって電車や車は辛い。
電車博物館は面白いが、毎日のように家で小さい電車や車を持って「シュシュポッポ」と「ブッブー」を1時間ずつやらされたらなんかこう、体の中がムズムズしてくる。
これはたぶん嫌いではない旦那に任せる。



となると残るは本と歌。
長男はどちらも大好き。
どうしたらこれらを私が楽しめるか。

まずは本。
どこの子もそうなのかもしれないが、うちの子は気に入った本を何100回と繰り返し読みたがる。
といっても読むのは我々親だが。

本当に飽きる。
もう読みすぎて私たちも息子も読まずにそらでストーリーが言えてしまうのもある。

図書館に借りに行ってもいいのかもしれないが、とりあえずお気に入りだけ繰り返し読まされるし、新しくたって子供向けの本。
私にとっては東野圭吾のミステリー読む方が断然おもしろい。

そこで、ちょっと不本意ながら、我が家の音読担当の旦那の真似をして、大げさに登場人物の声色を変えて読んでみた。
何を隠そう、この私、高校時代は何を血迷ったか柄でもないのに演劇部に所属した過去を持つ。


アンパンマンの本は登場人物が多いのでやりがいがある。
そしてこれがなかなか面白い。
途中から盛り上がって変な声を出しすぎて自分で笑けてしまって本が読めなくなる。
ワケも分からず一人大爆笑する母親につられて長男も笑う。
あ~可笑しい。

音読に飽きているお父さんお母さん、騙されたと思ってぜひ一度お試しあれ。


先日、登場人物が少ない本を読まされつまらなくなった私は、調子に乗ってナレーションまで土井たか子の声真似で読んでみた。


「キャー!!それしないでー!!」


長男から泣きながら懇願された。




続いては歌。
一緒に聞いたり歌ったり。
これもカラオケ好きの私にとっては得意分野。

しかしながら、『こぶたぬきつねこ』はもう1000回は歌ったんじゃないかっていうレベル。
童謡は童謡でも歌い甲斐のあるやつをお願いされたい。
同じメロディーを永遠繰り返す『おもちゃのチャチャチャ』とかも2番でもう終わってくれと思ってしまう。
『かもめの水兵さん』も聞き飽きた。

そこで考えた。
私たちが聞きたい曲を聞かせよう。
学生時代はロックを聴き漁った私は、とりあえずロックの王道ビートルズから始めた。
『ヘイ・ジュード』を気に入って、とうとう長男自ら聞かせてくれと言い始めた。

しめしめ。

他にも何となく聞かせた70年代POPからアースウィンド&ファイヤーの『セプテンバー』なども今では彼のお気に入りだ。
ただし発音はネイティブっぽく「セプテンブー聞きたい!」とリクエストする。

後は最近は私の好きな椎名林檎を聞かせている。
曲調によっては聞かせた途端
「これヤダ!好きじゃないから違うのにして!」
とか言われるものもあるが、すでに何曲かお気に入りができた。

あとは椎名林檎より教育上良さそうなジブリの主題歌のCDも私と長男のお気に入り。
特に彼がリクエストするのは『となりのトトロ』の主題歌と、『魔女の宅急便』のユーミンのオープニングとエンディング。
あとは『コクリコ坂から』の挿入歌である坂本九上を向いて歩こう

童謡より歌ってて気持ちがいいので歌ってと頼まれても「はい!喜んで!」となる。


今ははやく次男が大きくなって一緒に遊んでくれないかなぁなんて思っているが、きっと遊びだしたら喧嘩だらけでそれはそれで大変になるんだろうな。

そしてあと5年もすればママ〜ママ〜言うことも少なくなって一緒に遊んでくれなくなるのかもな。


悔いの残らないように毎日声枯れるまで『こぶたぬきつねこ』も歌ってあげようじゃないか。


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先日、友人から長男へのプレゼントでボタンを押すと歌が流れる本をいただいた。
その中に入っている童謡を歌う女性の歌い方が松田聖子並みにネットリ。
声もアイドル系。



もはや童謡に聴こえない。
彼女も私の仲間に違いない。

折り返し地点 そして限りなく元ヤンに近いママ

育メン不在の日々は続く。
今日でやっと折り返し地点。

alpestakao.hatenablog.com


いや、2人ともかわいい自慢の息子ですわ。
でもね、ほんの5日であたくし音を上げます。


長男の幼稚園が始まり早起きしないといけないのに、このタイミングで次男は生え始めた前歯が疼くのか夜泣き再開。

眠いから長男がいない間に仮眠しようとすると、幼稚園のお迎えの時間まで起きれないかもしれないという緊張感で全く寝付けず。
隣にはやっと寝たと思ったらまた泣きながら目を覚ます次男。


私はもともと寝ないとダメなタイプで、毎日6時間以下の睡眠でやっている人たちが羨ましい。
うちの旦那は私に比べて睡眠時間が短いので、私の就寝後にネットでドラマを見たりしているが、翌朝は私より早く起きて長男に朝ご飯を作っている。
毎日あまり寝ないようにしたらそのうち慣れるよとか言われたこともあるし、自分でもそう信じていた。
でも睡眠時間を削れないことはないが、寝足りないと調子が悪い。
そして最近は夜間ぐっすり眠れないため睡眠不足の状態が続く。


私の精神状態はどうかというと、常に、異常に、イライラしている。


1年前からずっと絶賛イヤイヤ中の長男のせいで、ただでさえイライラさせられる場面が多いのに、これが私がデフォルトでイライラしている状態だとどうなるか。


頭に血がのぼる。
キーっとなる。
もうキレるという感覚に近いのではないかな。
子供を生む前は、自分がこんなにヒステリックになれる人間だと知らなかった。

30も半ばにして自分の新しい一面を発見。イェアー。


そしてここだけの話。
イライラし過ぎる自分が尋常ではないと思い、ついでに動悸までしてきたため、これ普通の状態じゃないな、もしかして3人目できた?と思って検査薬まで使ってしまったもんね。


結果はただのイライラだと判明。

ふぅ。



でも長男が言うことを聞かないせいでイラつくのはまだマシ。
本当に辛いのは本人に悪気は無いけど私に肉体的ダメージをあたえるやつ。

私が眠くてつい横になると15キロの塊にフライング・ボディアタックをお見舞いされる。
以前、背面から抱っこしていたらヘッドバットをくらい、私の唇が深く切れてドバドバ流血し、深夜だったがビビって救急に電話したこともあった。


プロレスするならちゃんとやられる準備させて欲しい。

不意打ち。

辛い。

あまりの痛さに怒りが込み上げる。


でも悪気は無いのもわかるから強く叱るのも違う気がする。
痛いから止めてと言うが、悪びれない。
繰り返す。


他人に被害を与える前に何とかしないと。
そういえば先日、彼の体格の良さにポテンシャルを感じたのか、たまたまショッピング モールで会って立ち話をした柔道の指導者だという男性に冗談半分でスカウトされた。
外で発散させたらウチでは落ち着くのだろうか。


ため息。



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何とかしたいよー。
文句言わずに頑張ってる世のお母さんたちみんなすごいよー。





先日、幼稚園の親子の集まりに子供を3人連れた元ヤンっぽいお母さんがいた。
きっと元ヤンなんだと思った。
理由は明るい茶髪のすいたストレートヘアが板に付いていたから。

そして一番上の子に向かって
「うるせぇーなぁー!!」
と公衆の面前で怒鳴っていたから。


私は引いてしまった。

そして今、家の中で言葉遣いは多少違うにしろほぼ同じように大声で怒れる自分にもっと引く。


他人の前でニコニコして家で怒鳴るなら、他人の前でも怒鳴ったほうが子供の精神衛生のために良いと思った。


親子会で幼稚園の先生が「みんなで歌ってみましょう」と、かわいい声で手遊びしながら歌いはじめた。

親と子供たちは歌を歌いながら見よう見まねで手を動かす。
気になって元ヤンお母さんに目をやると、1ミリも動かずに先生を睨みつけていた。

いや、たぶん真顔で先生を見ていただけなのだろう。



もし保護者が全員この人だったら先生の歌声も震えていたに違いない。



しかし彼女は3人も育てている立派なお母さん。
今後3年の在園期間のあいだに私が彼女に子育ての悩み相談を持ちかける日が果たしてくるのだろうか。



乞うご期待!!!!!

私のテーブル取らないで事件

スイスでアパートを引っ越したときのお話。

約1年半の辛抱の末、厄介なオバサンが住んでいたアパートを引っ越すことに。
日曜日に思いっきり掃除機かけていいの⁈ 日本のここが素晴らしい① - アルプスから高尾山


引っ越せることは嬉しかったが、引っ越し作業自体はめんどくさかった。
そんな私は都合よく身重。
妊婦特権を濫用し、引っ越しは旦那に存分に働いてもらおうと企んでいた。


自動車の国際免許も右側走行が怖いからと更新していなかった私は車すら運転できず、旦那にとっては本当に1つ増えたお荷物でしかなかった。
その上、元のアパートが広場に面していたため車両の侵入が制限されていたので、車が通れる場所まで坂道を歩いて荷物を運ぶというこれまた非常に面倒なことをしなければならなかった。



私は旦那が地道に道路際まで運び出した荷物の見張り番に任命された。
日用雑貨が入った袋がいくつかと、旦那が使用していた幅が私の身長ほどもある書斎机が坂道を登り切ったところにあったベンチの隣に置かれた。
歩いて10分ほどの距離の引っ越しだったので、荷物のまとめ方は適当で乱雑だった。


あとは旦那が車を取りに行ってここに戻るのを待つのみである。


天気が良くてよかったなぁとベンチにどっかり座って空を見上げていると、誰かが坂道を上ってくるのが見えた。


頭はボサボサ、足元はフラフラ、その手には例の広場にたむろする中毒者のトレードマークにもなっているアルコール度数の高い缶ビール、その名もナビゲーター。

イメージとはかけ離れた一面も 住んで知ったスイスの日常 - アルプスから高尾山



その足がこちらに向かっている。


どうしよう。


キッチン用品の入った袋からお玉やらフライパンやら飛び出ているのが見える。

それらを盗もうとしているのか。

しかし料理をしそうな人には見えない。

それでも性別はおそらく女性だし料理好きかも。

飛び出たフライパンを持って殴りかかって来たらどうしよう。


彼女が近くに来るまでの数十秒の間にいろいろな可能性がものすごい速さで頭を巡った。



自分の心臓の音が聞こえる。


そして近づいて来た彼女が1人で何やらぶつぶつと話しているのも聞こえた。


ヤバいってこういうことを言うんだな。



そして彼女は私と、旦那の書斎机を隔ててはす向かいにあったベンチに腰掛けてしまった。



ヤバい。



手に持っていたビールはすでに机の上に置いてしまった。


更にヤバい。


バリヤバ。



とりあえずこのオバちゃんと一杯やる気なんてさらさらない。

私の中でそれだけが真実だった。



したがって拙いフランス語ではあるが、勇気を出してケンカを売る決心をした。
私に言えることはただ一つ。

C'est à moi. セタモア。
= これ私のものです。



私「C'est à moi.」


オバちゃん「s△a%○☆>#」


私「C'est à moi‼︎」


オバちゃん「a%x$t○☆モジャ」


私「・・・ セタモアああああぁ‼︎」


オバちゃん「s△a%◇<モジャマジャ〜‼︎


モジャ…」



そして彼女は1人でぶつぶつ言いながら缶ビールを持って立ち去った。




旦那を待っていたほんの10分ほどの間に起こった出来事。


謎の中毒者に負けず書斎机を死守した私。
身体は恐怖と興奮で震えていたが、思わず勝利の高揚感が顔の表情に出てしまう。


1人でにやけていたら旦那が到着。

今の数分の間に起きた出来事を話すと彼はとても喜んだ。



こんな逞しい女を人生の伴侶に選んだ俺の目に狂いは無かった。

そう思ったに違いない。


イメージとはかけ離れた一面も 住んで知ったスイスの日常

日本人が持つスイスのイメージってなんだろう。

永世中立国
アルプスの山々。
ハイジ。
ヨーデル
牛。

なんとものどかで汚れのないイメージ。

私がスイスに住んでいたと言うとほとんどの人が景色が綺麗そう。さぞかし良い国なんでしょうと言ってくれる。

そして実際に旅行したことがあるという人に会うことも少なくない。
日本から遠いし小さい国だが人気があるようだ。

実際にマッターホルンのある名高い観光地ツェルマットに行ったとき、妊婦だった私がぜーぜーと肩で息をしながら山を登っていると、驚くことにすれ違う登山者のほとんどは日本人。
頂上につくとおそらく登山電車で登ってきたであろう日本人のツアー観光客が山ほどいて仰天した。


彼らが観光地だけを数ヶ所立ち寄るツアーに参加しているとしたら見ていないのかもしれない。

スイスの街の日常を。



スイスの日常というと、ハイジの生活を想像する人がいるかもしれない。
山小屋で毎日パンと溶かしたチーズを食べ、ヤギを飼い、クララが立つ。
ハイジの舞台になった村を訪れたことがあるが、駅を降りてからハイジの家にたどり着くまでヤギと牛しか見なかった。


そして、クララはいなかったがハイジとペーターに会えた。

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実際の写真。
部屋に入った途端いきなりの2人の登場に心臓止まるかと思った。


今でもこれと大差ない生活をしている人も小さな村にはいるかもしれないが、私の住んでいた町はこのハイジ村に比べたら都会だった。
とはいっても大都会東京の足元にも及ばないが。
いや、都会が偉いとも思ってないが。



そんな綺麗な湖があること以外にあまり特筆することもない町に住んでいたが、とてもありがたいことに、それでも日本からスイスにいる私を訪ねてきてくれる友達が何人かいた。
観光がてら町の中心地に散歩に出かけると、彼らが決まって驚くことがあった。


それは町の広場にたむろする麻薬中毒者。
東京にもホームレスはいるが、町の中心にある広場で真っ昼間から明らかにキマっている人たちの集団を目にすることはない。
私もスイスで初めて彼らを見たときは衝撃を受けた。
スイスの観光客用の表向きなイメージとはあまりにかけ離れている。


そして、そんな彼らはこちらから働きかけない限り私みたいなお金もなさそうなアジア人女性には特に近寄ってこないと学習したある日、
(この時は私がのちに彼らと絡む日が訪れるなんて夢にも思わなかった。つまり訪れてしまったのだが詳細はまた次回に。)
いつもの広場の隣を通ると、そこには一台の小さなバスが。
そしてそれに列をなすのは麻薬中毒者たち。
一緒にいた連れに聞くと、そのバスで新品の注射器を配っているのだという。

私の麻薬に関する知識は乏しいので詳しいことはわからないが、注射器の使いまわしによる病気の蔓延を防ぐために、せめて麻薬摂取のために新しい注射器を使ってくれということらしい。
つまり麻薬を容認しているということなのか。


『ダメ、ゼッタイ』

それを聞かされて育った私は、スイスの社会が麻薬を容認することに強い違和感を感じた。
でも、やるなと言われても止められない。
だったら二次被害だけでも減らさなければという考えだろう。

後々わかったことだが町の公衆トイレにはよく注射器専用のゴミ箱が設置されている。
これもその辺に投げ捨てられるよりは、ということだろう。


私がちょっと驚いたのは、この広場はそんな中毒者がたむろしているが、そうではない一般人もたくさんいること。
怖がったり気持ち悪がったりして誰も近づかないというわけではない。
確かにそんなに彼らに近づきたいとは思わないが、子供もいるし、よく待ち合わせに使われたりもしている。


あるとき広場の近くを通ると中毒者らしき青年から
「すいません、タバコくださぃ」
なんて声をかけられたこともあった。
持っていないと伝えると、
「タバコです。普通のタバコでいいんです(マリファナでなくて)」
と言われた。

それもないと伝えて立ち去ったが、フラフラで辛うじて立っている状態だった青年が気になり振り返ると、彼は重心を後ろに持っていかれ、ゾンビのように両腕を前にだしながら一人で後ずさりしていた。



またあるとき近くのレストランのテラスでビールを飲んでいると、隣の席にいた小綺麗な恰好をした中年の男性にお金を貰いにきた麻薬中毒者の若い女性がいた。
このおじさん、何者なのかは知らないが、彼女に小銭を渡したあと、白い長髪をなびかせながらこう言った。

「あなた、人生変えたくない?」



なんか、小説の世界に迷い込んでしまったような気分になった。

至れり尽くせり  TAKAO 599 MUSEUM

旦那不在の週末。


私1人で息子ら2人連れて出かけるの大変だからと家で過ごす選択をしたら最後、
自分で自分の首を締めることになる。

一日中イライラしながらあっちこっちへ動き回る乳児&幼児に向かってあれダメこれダメと大声を出し、心身ともに疲れ果てて最悪な気分で月曜の朝を迎えるのは目に見えている。



といっても天気もすっきりしない日曜日、どこへ行こうか。

そうだ、先日帰国した義理両親が訪れて私たちも絶対行くべきと絶賛していた高尾山に新しくできたミュージアムへ行こう。


起きている時間の3分の1は鼻の穴か口に指を突っ込んでいる長男と、同じく3分の1を数日前に習得したバイバイをしながら過ごす、生後10ヶ月にして腱鞘炎の心配がある次男を連れて出かける。


高尾山口に到着。


高尾山に登る目的ですでに引っ越し後4、5回は来ているが、今回はスイスの山男の欠場により山ではなくミュージアム方面へ。



あった。




外観は日本家屋調だがモダンな建物。


中に入ると真っ先に目に入るのはこれ。

真っ白な壁にぽつぽつと展示された動物や鳥の剥製。

一番左は生身の幼児。


ここでプロジェクションマッピングが行なわれるのだが、これが予想以上の見応えだった。
季節毎に様々な顔を見せる高尾山の魅力が8分間に凝縮されている。




それ以外に高尾山に生息する昆虫や植物の展示や、木の実を思う存分触れる場所も。


大量の木の実の中からどんぐりを探すどんぐり。



また、子供たちが靴を脱いで遊べるキッズスペースには、ミニ高尾山なのか緑色の山があり、図鑑や絵本も用意されている。



今日はたまたま顕微鏡でオタマジャクシを観察できるイベントまで催されており、子供に貴重な体験をさせてあげることができた。




そして隣接されている森林ふれあい推進センターではクラフト体験ができる。
これまた無料。
私たちは初心者向けのアンパンマンを木でこしらえた。




その後はミュージアムの建物の前で思う存分走り回る。
そこは芝生の広場になっていて、人工の池があり、そこで遊べる簡単なグッズまで無料で貸し出している。

息子はその池で2時間近く遊んでいた。


私は日本に引っ越してからますます外遊びを積極的にさせようと思い、子供たちを連れて近所の小川がある公園によく行くようになった。


そしていつの間にか長男は、水をみたらズボンを脱ぐ子になっていた。



そんな彼は今日、私がちょっと目を離した隙に池の方へ向かって走っていき、池の隣にあるベンチでくつろぐご高齢の女性にお尻を向けてズボンを脱ごうとしていた。

まずいと思い走って追いかけたが、私が着いたときにはズボンもその下のパンツもずり下げておばあさんの目の前に生の尻を晒していた。

平謝りする私に、その女性は、自分の息子もそんなころがあったのよねぇ、もう50歳だけど。と笑ってくれた。


またまた温かい目に見守られて子育てできるありがたさを実感する。


電車で出会った優しい人々 - アルプスから高尾山




おすすめされたし無料だったら行ってみようかなと大して期待せずに訪れたTAKAO 599ミュージアム
決して広くはないその空間の居心地がやけに良くて、親子共々満喫し、朝から夕方まで滞在した。


次回は旦那も一緒に再訪すること間違いなし。
長男は大変気に入ったらしく、帰りの電車ですでに「また来よーねぇー」と何度も言っていた。


親子連れには自信を持っておすすめする。
私としては『イケてる児童館』としてこれからも活用させていただくつもりである。


館内の白さと外から入る日光の明るさにより私の淀んだ心も浄化された気がした。





浄化されたと思えてたんだ。

家に帰り歯磨きしたがらない長男を羽交い締めにして怖い顔で『仕上げはお母さん』する前までは。

やっと会えたね タスマニアデビル

多摩動物公園の年間パスポートを手に入れてから早4ヶ月。
今日、来園4回目にして初めて日本ではここでしかお目にかかれない絶滅危惧種タスマニアデビルまでたどり着いた。



というのもこの多摩動物公園、園内がほぼ坂道と言っても過言ではないほど上って下ってまた上っての繰り返し。


長男は下り坂のたびに全力で走り降り、上り坂になるたびに「だっこ」と言う。

そんな調子なので、入り口から遠い場所に陣取っているタスマニアデビルは「また次回」に回され、4回目の今日やっとその姿を拝むことができた。




じゃん






じゃじゃん





デビルを期待すると拍子抜けしてしまうようなその出で立ち。

体長は50センチくらいだろうか。
小さいクマ+タヌキ+ウリ坊といった雰囲気。
頭でっかちで短足
歩き方が特徴的で、足の運びは馬っぽいがバランスが悪い。
運動神経が悪い人の走りを彷彿とさせる。

でもそれがかわいいっちゃかわいい。

でも手放しにかわいい!と褒める気になれないのはその名前のせいなのかもしれない。




肉食。そして有袋類
その見た目からは想像しにくいが凶暴な性格で顎の力が強く骨までバリバリ噛み砕くらしい。
こわ。

一方で、自分より大型の動物に対しては臆病で、格上の個体や人間等に対して牙をむき出してうなるのは攻撃性のゆえではなく、むしろパニックになっているか直接的な争いを避けるためのハッタリである。大きく口を開けて叫びつつ今にも襲いかかってきそうな野生個体に遭遇したら、人間はそのまま距離をおいて黙って待つことである。攻撃しなければ、逃げていく。

タスマニアデビル - Wikipedia


え、なんかパニックとかハッタリとか、イタい人じゃん。
“攻撃しなければ、逃げていく”って断言されちゃってるし、見透かされている。
かわいそうになってきた。



一方、同じくオーストリア圏の有袋類といえばご存知カンガルー



絶滅危惧種

ただ今大発生中。



怖いもの無しの寝姿。