アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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子育てを無理やり楽しくする方法

スイスではフルタイムで働いていた私。
育児休暇を取って生後半年までは長男を家で見ていたが、その後は保育園に預けて仕事復帰した。
つまり、喋る我が子と毎日ずーっと一緒にいる生活というのは日本に引っ越して初めて体験した。

これが正直なかなか辛い。
新生児は喋らないが、あやして寝かせれば後は自分の時間が待っている。
たまに歯がない口を開けてニコニコ笑ってくれたりするのもかわいくて、幸せな時間。
 
しかし喋る子供は遊びたい。



「子供と四六時中一緒にいるのが辛いなんて思ってしまう私、母親失格だわ。」
なんて思い悩む人も多そうだが、以前、私が保健師の方に長男が次男を叩くのを止めなくて辛いと相談した際、私は育児に疲れた母と見られたのか、たまには思い切ってお子さんたちを預けてみてください!とアドバイスされた。
堂々と言おうじゃないか。
ずーっと一緒は辛いのよ!!

母親だって人間。
一人の時間が必要だと思う。


でも実際何が辛いのか。
言うこと聞かないからとかは置いといて。

そしてある日私は気がついた。
私がすごく飽きっぽいことが子供とずっと一緒に遊ぶことが辛く感じる大きな要因ではないかと。

実際、遊び始めはいつも楽しい。
でも毎日、そして一日中2歳の子供と遊んでいてもネタが尽きてしまう。
公園に行ったり外出したときはいいのだが、家で何をするかといったら、
本を読む
絵を描く
歌を歌う
電車や車であそぶ
基本はこれの繰り返し。

工作とか始めたら無限に遊べそうだが、まだ不器用な2、3歳児に家で工作させると汚されたりするのが心配だし後片付けも面倒なので、怪獣ズボラーな私は折り紙以外の工作はあまりしたくない。

絵を描くのも、息子は幼稚園や保育園では描いた絵を持ってくるのに私や旦那といると、
「新幹線描いて~」
アンパンマン描いて~」
と始まり自分で描けと言うと嫌がって駄々をこねる。
おかけで私はアンパンマンの主要キャラは参考資料なしで描けるようになった。

私にとって電車や車は辛い。
電車博物館は面白いが、毎日のように家で小さい電車や車を持って「シュシュポッポ」と「ブッブー」を1時間ずつやらされたらなんかこう、体の中がムズムズしてくる。
これはたぶん嫌いではない旦那に任せる。



となると残るは本と歌。
長男はどちらも大好き。
どうしたらこれらを私が楽しめるか。

まずは本。
どこの子もそうなのかもしれないが、うちの子は気に入った本を何100回と繰り返し読みたがる。
といっても読むのは我々親だが。

本当に飽きる。
もう読みすぎて私たちも息子も読まずにそらでストーリーが言えてしまうのもある。

図書館に借りに行ってもいいのかもしれないが、とりあえずお気に入りだけ繰り返し読まされるし、新しくたって子供向けの本。
私にとっては東野圭吾のミステリー読む方が断然おもしろい。

そこで、ちょっと不本意ながら、我が家の音読担当の旦那の真似をして、大げさに登場人物の声色を変えて読んでみた。
何を隠そう、この私、高校時代は何を血迷ったか柄でもないのに演劇部に所属した過去を持つ。


アンパンマンの本は登場人物が多いのでやりがいがある。
そしてこれがなかなか面白い。
途中から盛り上がって変な声を出しすぎて自分で笑けてしまって本が読めなくなる。
ワケも分からず一人大爆笑する母親につられて長男も笑う。
あ~可笑しい。

音読に飽きているお父さんお母さん、騙されたと思ってぜひ一度お試しあれ。


先日、登場人物が少ない本を読まされつまらなくなった私は、調子に乗ってナレーションまで土井たか子の声真似で読んでみた。


「キャー!!それしないでー!!」


長男から泣きながら懇願された。




続いては歌。
一緒に聞いたり歌ったり。
これもカラオケ好きの私にとっては得意分野。

しかしながら、『こぶたぬきつねこ』はもう1000回は歌ったんじゃないかっていうレベル。
童謡は童謡でも歌い甲斐のあるやつをお願いされたい。
同じメロディーを永遠繰り返す『おもちゃのチャチャチャ』とかも2番でもう終わってくれと思ってしまう。
『かもめの水兵さん』も聞き飽きた。

そこで考えた。
私たちが聞きたい曲を聞かせよう。
学生時代はロックを聴き漁った私は、とりあえずロックの王道ビートルズから始めた。
『ヘイ・ジュード』を気に入って、とうとう長男自ら聞かせてくれと言い始めた。

しめしめ。

他にも何となく聞かせた70年代POPからアースウィンド&ファイヤーの『セプテンバー』なども今では彼のお気に入りだ。
ただし発音はネイティブっぽく「セプテンブー聞きたい!」とリクエストする。

後は最近は私の好きな椎名林檎を聞かせている。
曲調によっては聞かせた途端
「これヤダ!好きじゃないから違うのにして!」
とか言われるものもあるが、すでに何曲かお気に入りができた。

あとは椎名林檎より教育上良さそうなジブリの主題歌のCDも私と長男のお気に入り。
特に彼がリクエストするのは『となりのトトロ』の主題歌と、『魔女の宅急便』のユーミンのオープニングとエンディング。
あとは『コクリコ坂から』の挿入歌である坂本九上を向いて歩こう

童謡より歌ってて気持ちがいいので歌ってと頼まれても「はい!喜んで!」となる。


今ははやく次男が大きくなって一緒に遊んでくれないかなぁなんて思っているが、きっと遊びだしたら喧嘩だらけでそれはそれで大変になるんだろうな。

そしてあと5年もすればママ〜ママ〜言うことも少なくなって一緒に遊んでくれなくなるのかもな。


悔いの残らないように毎日声枯れるまで『こぶたぬきつねこ』も歌ってあげようじゃないか。


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先日、友人から長男へのプレゼントでボタンを押すと歌が流れる本をいただいた。
その中に入っている童謡を歌う女性の歌い方が松田聖子並みにネットリ。
声もアイドル系。



もはや童謡に聴こえない。
彼女も私の仲間に違いない。