アルプスから高尾山

国際結婚しスイスに5年住んで帰国した主婦が日本とスイスのギャップに弄ばれる

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夫婦間のコミュニケーション 相手に話が伝わっている確率は体感2分の1以下な理由を考察する

近頃よくあるのが旦那に伝えたはずのことが伝わっていないということ。
ちなみに旦那は外国人だから言葉の壁がっていう以前の話。

私「この前も言ったけど、今日の夜は歯医者に行くから子供たちよろしくね」
旦那「え?そうなの?初めて聞いたけど。わかった」
こんなのが3日に1回はある。

私(また空返事してたのか。もういい加減にしてほしいわ)
旦那(また言ったつもりになってただけだろ。絶対聞いてないし)
お互い思っているけどもうそのやり取りは埒があかないと経験済なのでもうお互い何も言わない。


でも本当に多すぎる。
何かしながら話したことではなく、前日にちゃんと面と向かって座り目を見て話した内容でさえ無かったことになっている。
(この人、昨日ここに座ってた人と本当に同じ人だよね‥)
若年性アルツハイマーの文字さえ頭に浮かんだこともあった。

でもそっくりそのまま逆パターンもある訳で。
つまり旦那がすでに私に伝えたと言うことが私にとって初耳だというパターン。

旦那側の裏はとっていないが、もうお互いに相手はバカになってしまったんじゃないかと思っていた時期があると思う。
でも最近は『子供のせい』にすることにした。

私たちが話したいことを話していても集中などできるわけがない。
いつも周りにはいたずら盛りで注意しようにも言葉がまだ通じない乳児と、ママーパパーと我々の会話を遮ろうと大声を出す3才児がいる。
こんな中で連絡事項を伝えようとしてもたまに失敗するのは当然であろう。
でも中には情報共有を失敗してはいけない重要な用事があったりするわけで、それを私は冷蔵庫に貼ってある無印のカレンダーに赤字で書き込むことにし、旦那に宣言した。

「今日から大事な用事はカレンダーに書き込むから見ておいてね」

旦那はほぼ予想通りの反論をしてきた。

「えー、グーグルカレンダーで共有したらいいじゃん」

確かに私たちはグーグルカレンダーを共有しているのだが、私は意識してカレンダーを見ることを忘れ、通知を設定して通知が届いてもスルーしてしまうことがある。
ラインだって無意識に既読スルーしてしまうことがあるように。
冷蔵庫のカレンダーならいつもそこにあり、私にとって目に入りやすいのでグーグルカレンダーより確実。
旦那は私より料理をする回数が少なく、したがって冷蔵庫を開ける回数は少ない。
それでも食事をするときはいつも冷蔵庫が見える位置に座っているので見忘れたとは言わせない。


そんな旦那は「自分ももっと夕飯をつくったほうがいいだろう」と頼んでもないのにやたら言う。
料理は嫌いではなさそうだが、たまにしかしない。
昨日はそんな彼が料理当番を名乗り出た。
朝、仕事に行く前に私に、
「今夜はレシュティ(スイスのジャガイモ料理)を作るから、イモの下ごしらえだけ僕が帰る前にお願いしてもいいかな?」
私がもちろんと返事をすると機嫌良く「ありがとう。いってきまーす!」と模範的に家を出る旦那。

夜、彼が帰宅し夕飯作りに取りかかる素振りを見せないのでまさかと思って聞いてみる。
私「今日は夕飯作ってくれるんだよね?」
旦那「あ!忘れてた~。やるやる~」

やっぱり旦那はバカになった説が拭えない。

と言いたいところだが、この忘れるというのは実は素晴らしい才能である。
仕事中に『夕飯の準備のこと』は必要の無い情報で、仕事中はそれを忘れたほうが仕事のパフォーマンスは向上するし、無駄なストレスも感じない。
旦那の問題は一度忘れた必要な情報を後から引き出せないこと。
これではせっかく素晴らしい才能を持っているのにただのバカと思われてもしょうがない。

いや、おそらく私たち夫婦はお互いをバカだと思っているのだ。
その証拠に、お互いギャグが全く通じずいつももどかしい思いをしている。
私がボケると、旦那がそれをボケと捉えずに「それは違うよね」とか上から気味に説明してくる。
そして旦那が外国人ネタでボケると、この人はこんなに日本に住んでいるのにまだ日本を理解していないのかと私は彼に同情のまなざしで説明を始める。

おそらく我々2人とも自分には人並みのギャグセンスが備わっていると自負しているため、相手はそれを理解するセンスが無くて残念だと思っている。

要は2人ともバカってことか。
それはコミュニケーションに問題があるのも致し方ない。
よく関西の人々は会話が自然にボケとツッコミになっているが、あれは自分はボケ担当とかツッコミキャラとか大体決まっているようなことを耳にしたことがある。
そしたらボケ同士とツッコミ同士は仲良くなれなかったりするのか?
私は結婚する相手を間違えてしまったのだろうか。
この先2人のうちどちらかがツッコミキャラになればコミュニケーションが円滑に進むのかもしれない。

でも旦那のボケをボケとして察知できないからツッコめない。
あれ、こんなこと考えてたらもっと相手の言うことちゃんと聞かないといけないなと思えてきたぞ。
その理由が相手のボケを逃さずにツッコむためだっていいじゃないか。

今夜からちゃんと相手の話が聞けそうな気がする。

目指せ夫婦漫才師。